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Office 2010のお悩み解決

大手企業であればキチンとしたシステム管理部門があるが、中小規模企業だとそうはいかない。ちょっとコンピュータに詳しいがゆえに「じゃ、サーバ管理やって」と命令され、途方に暮れている人もいるだろう。本連載ではWindows OSに特化し、ありがちな質問からMicrosoftのWebサイトにも掲載されていないような奇問までを取り上げ、その解決方法を指南する。

【質問124】64ビット版のOffice 2010がインストールされない

[対象]Office 2010、Windows 7 x64、Windows Vista x64、Windows Server 2008 R2Windows Server 2008 x64

■現象

 64ビット版のWindows 7コンピュータを使用しています。「Microsoft Office 2010」は、32ビットと64ビットの両方に対応しているそうですが、64ビット版のWindows 7コンピュータにインストールしても、32ビット版がインストールされてしまいます。

■解決

 Microsoft Office 2010のインストールメディアには、32ビット版と64ビット版の両方のインストーラーが含まれています。しかし、インストール先のコンピュータのアーキテクチャに関係なく、既定で32ビット版のOffice 2010がインストールされる仕様になっています。

 64ビット版のWinodws 7で、Office 2010のDVDメディア(メディアルートのSetup.exe)からインストールを開始すると、32ビット版のOffice 2010がインストールされ、32ビット互換環境であるWOW64(Windows-32-on-Windows-64)上でOfficeアプリケーションが動作します。

 このような仕様になっているのは、互換性に配慮しているからです。

 64ビット版のOffice 2010は、32ビット版のOffice 2010と同じ機能を提供しますが、64ビット版のOffice 2010はは32ビット版のアドインと互換性がありません。ActiveXコンポーネントやCOMアドイン、VBAVisual Basic for Application)マクロの多くは、32ビット版として提供されており、64ビット版が用意されていないものがあります。64ビット版のWindowsに32ビット版のOffice 2010が標準でインストールされることで、アドインの互換性問題が回避されます。

 このように互換性の問題から、64ビット版のWindows上でも32ビット版Office 2010の使用が推奨されます。ただし、互換性の問題を承知したうえで、Office 2010で巨大なサイズのファイルを扱いたい(2GB以上のExcelシートなど)、PowerPivot for Excelでより多くのメモリを使用したい、Windows Server 2008 R2環境(リモートデスクトップサービス環境)でWOW64を削除したいなど、64ビット版のOffice 2010を使用したい場合があります。

 その場合は、Office 2010のDVDメディアの「x64\Setup.exe」を実行してセットアップを開始することで、64ビット版のOffice 2010をインストールできます。

▲Office 2010のDVDメディアのルートにある「Setup.exe」を実行すると、必ず32ビット版のOffice 2010がインストールされる