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"ウィンドウズ8を入れればタッチパネルになるわけではない"報道に見えた、UIの転換点

ウィンドウズ8が発売され、その製品より意外な報道が話題を集めている。「ウィンドウズ8を入れればタッチパネルになるわけではない」という報道が一部のニュースで放送されている。

この放送を見た多くのネット世論は「そんなの当たり前」という声で溢れている。しかし、ここで私はあることに気づいた。

■コンピュータとは「タッチ」で操作する物という常識

私が初めてパソコンを購入したのはPC6601mkIISR。お年玉を握り締めて買ったことがある、もう30年近く前だろうか?。当時のパソコンはキーボードしか付いておらず、海の向こうではマッキントッシュと呼ばれる画期的なパソコンが「マウス」と呼ばれる装置をつけてコマンド入力不要で操作出来るという話に憧れを抱いていた。

その後時間が経過してマウスは当たり前の物となり、Windows95や、iMac登場の頃からパソコンを触りだしたという世代は「コンピュータとはマウスとキーボード」が当たり前であり、私達古い世代が憧れていた「マウス」は標準装備で、何もかもコマンドラインで操作するなんて想像していなかっただろう。

コンピュータを何で操作するか?という「当たり前」は、何に一番初めに触れたのかで決まることが多いように思う。IT業界や普段パソコンを触らない人からすると、もはや「タッチ」が当たり前なのだろう。

実際、家電量販店でウィンドウズ8を販売しているコーナで小学生位の男の子が、「これを入れたら、お父さんが使ってる大きいやつがiPadになるの?」と言っていた。多分、この男の子は物心ついた時からiPadがあり、それを触っていたから「コンピュータとはタッチで操作する物」という「当たり前」の感覚が染み付いているのだろう。

もはや「パソコン」という言葉自体が、これからコンピュータに触れる人達には、「何か作業する人が使う特殊な物」という感覚になっていくのだろう。恐らくはマイクロソフトも想定していなかったであろう今回の騒動。それは、マイクロソフトの社員にとって「コンピュータとはパソコン」という概念があり、今の世の中の人には「コンピュータとはスマートデバイス」と考えている層がいて、ようやく古臭いパソコンがスマートデバイスになると考えていた人たちも意外に多かったということなのでは無いだろうか。

この声がどの程度あるかは、わからないが、逆に言えば「タッチパネルで操作出来るパソコン」のニーズの裏返しであるとも言えよう。2007年に登場したiPhoneというたった一つの製品が、今パソコン自体の形まで変えようとしているのかもしれない。