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「Windows 8のマルウェア対策は格段の進歩を遂げた」――ウイルス対策研究者が評価

Microsoft Windows 8のリリースを間近に控え、同OSのマルウェア対策やそのほかのセキュリティ機能に注目が集まっている。

 Windows 8ではマルウェア対策にこれまでとはまったく違うアプローチが取られており、以前のバージョンと比べてはるかに質が向上したと、スロバキアウイルス対策ソフトウェア企業ESETの研究者であるアリエ・ゴレツキー(Aryeh Goretsky)氏は評価した。米国Microsoftのアプローチは、「早期起動マルウェア対策ドライバ(Early Launch Anti-Malware)」と呼ばれるソフトウェアを使用するもの。最初に同ソフトウェア・ドライバがWindows 8に読み込まれ、それをきっかけにユーザーがインストールしているマルウェア対策ソフトウェアが起動する仕組みだ。


 Microsoftは、同社のデジタル署名検証過程を経たベンダー各社のマルウェア対策プログラムが初めにロードされ、起動プロセスを継続する前にシステムがクリーンな状態かどうかチェックするよう保護対策を講じたと、ゴレツキー氏は説明している。ここで唯一の問題となるのは、Microsoft自身が自前のマルウェア対策ソフトウェア「Windows Defender」をWindows 8に搭載している点だ。

 ユーザーがWindows Defenderをアンインストールしなければ、同ソフトウェアが最初に読み込まれるウイルス対策プログラムとなる。だが、コンピュータ販売会社の中には米国Symantecや米国McAfeeといった大手マルウェア対策ベンダーと提携して稼いでいるところも多く、したがって彼らはWindows 8ベース・コンピュータが消費者の手元に届く前に同プログラムを削除してしまう可能性がある。もっとも、Microsoftのものであれ他ベンダーのものであれ、ウイルス対策ソフトウェアのアンインストールに関してもWindows 8は大きく進化しているとゴレツキー氏は述べた。

 ユーザーの意志でセキュリティ・ソフトウェア・パッケージをWindows 8から削除する際、これを完ぺきに行う条件をMicrosoftが提示したのは今回が初めてだ。業界の暗黙の了解として長く知られてきたことだが、マルウェア対策ソフトウェアはOSのレジストリを変更したり、その他の修正をOSに加えたりする。そのため、ソフトウェア導入以前の状態を回復するのはきわめて難しい。ゴレツキー氏は、マルウェア対策パッケージが理論上アンインストールされたあとも、デバイス・ドライバや各種サービスが動作し続けるという問題がしばしば起こっていると指摘した。これがOSを複雑にし、次にインストールするマルウェア対策ソフトウェアに負担がかかるのだという。