アメリカMicrosoftは9月16日(現地時間)、オフラインで使えるエンタープライズ向け非クラウドオフィススイート(買い切り版ライセンス)「Office LTSC」の提供開始を発表した。
コンシューマー向け非クラウドオフィススイート「Office 2021」は10月5日に提供開始することも発表した。「Windows 11」のリリースと同じ日だ。いずれも32bitと64bitの両方をサポートする。サポート期間は5年間。
Office 2021には、ダークモードサポートやPowerPointでのスライドショー録画などの新機能が追加されるが、クラウド版スイートの「Microsoft 365」または「Office 365」に含まれるすべての機能が使えるわけではない。
同社は主な新機能を紹介する専用ページを公開している。
Microsoftは2月にこれらのサービス提供を発表した際、提供の理由を、クラウドへの移行を強く推進してはいるが、「一部のお客様はクラウドに移行する準備ができていないことも理解している」と説明した。
Office 2021の価格は公式にはまだ発表されていないが、Microsoftは2月の時点では、(「Office 2019」から)変更する予定はないとしていた。
Office 2019の「Office Personal」は3万2784円、「Office Home & Business」は3万8284円だ。
32bit版も引き続きサポート
インテル(Windowsの主力CPU)版のマイクロソフトOfficeにはさらに64bit版と32bit版があります。
インストーラーがPCに合致するほうを判断してインストールするため、通常はユーザーが意識することはありませんが、「Officeアドイン」を使っている会社にとっては大問題でです。
32bitで開発されたOfficeアドインは64bit版Officeでは使えないためです。
Office 2021で32bit版が引き続きサポートされることで、32bitのOfficeアドインを延命させられます(本来はアドインを64bitに移植するのがいいのでしょうが……)。